コロナ禍で東京と地方に断絶発生か 帰省する人に厳しい視線
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200404/dom2004040006-n2.html

「リモートワークにもなったし子供も休校。ちょうどいい機会だからと
家族で実家に帰省したんだけど、まさかこんな風に言われるなんて。地元だけど、田舎が嫌いになりそうです」

と本音を漏らしたのは、筆者と同じ九州出身で都内在住の西本悟さん(仮名・30代)。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、会社は出勤不要のリモートワーク、
子供の学校も休校になった、ことをうけて、三月中旬ごろから家族で実家に帰省している。
祖父母の温かい眼差しに包まれながら、九州の大自然の中で無邪気に遊びまわる子供を見て
「こういう非日常も悪くはない」と思っていた矢先、近隣住人から向けられたのは、
考えもしなかった「疑いの目」だった。

「東京から帰ってきたということは、コロナ(感染者)じゃないか。
コロナは年寄りを殺すし、なんで帰省させているんだ、
両親は近隣住人からそう責め立てられたそうです」(西本さん)

西本さんも筆者も、この近隣住人の気持ちがわからないわけではない。
例えば一月の下旬、中国・武漢で新型コロナウイルスの爆発的感染拡大が明らかになると、
電車内で中国人観光客を見るだけで、得体の知れぬ不安に襲われた。
マスクをせずに咳をする人を見れば、なんと無神経だと腹が立った。
武漢からチャーター便で帰国した人々の一時滞在先にもなった
千葉県内のホテルでは、近隣住人からも不満の声が相次いだことも記憶に新しい。