◇(社説)コロナ医療体制 人・物の確保を早急に

(略)
 今回のコロナ禍は、重症者を治療する集中治療室(ICU)や人工呼吸器などの備えが十分でない実態を浮き上がらせた。
 人口比当たりの日本のICUの数は欧州に比べて少なく、患者が急増した場合、早期の体制崩壊が予想されるという。

 政府は人工呼吸器や人工肺装置(ECMO)の増産支援に乗り出したが、供給が軌道に乗る時期は見通せない。機器を扱える専門職の確保・養成も同時に進めなければならない。

 安倍首相は、感染を防ぐ効果がほとんど期待できない布製マスクを、全世帯に2枚ずつ配布すると表明した。経費は数百億円という。
 救える命を救い、被害を最小限に抑えるために、いま、どこに、ヒトとモノを投入すべきか。優先順位を間違えずに施策を進めねばならない。

https://www.asahi.com/sp/articles/DA3S14429283.html