東京の若者に「風呂なし物件」がじわり人気の訳
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風呂なし物件が人気のワケとは? 写真は中澤希紀さんのお部屋。畳や木の温もりが生かされたナチュラルなインテリア(写真:中澤さん提供)
 「すごく住みやすいです!」。フリーランスの作業療法士として働く中澤希紀さん(31歳)は、1年前に越してきた今の住まいが大のお気に入りだという。

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 確かに、聞けば非常に魅力的な物件だ。場所は渋谷区初台駅から徒歩5分で、周辺にはコンビニやスーパーもあり立地抜群。2階のその部屋は、日当たり良好で風通しもいい。しかも1DK(6畳DK+6畳居室)と1人暮らしにしてはゆとりある広さ。こうした好条件でなんと家賃は5万円というから驚きだ。

 デメリットは、ただ1つ。風呂がない。

■風呂掃除の必要なし!  畳ライフも魅力

 ところが、中澤さんはここをデメリットと感じていない。「近所に銭湯があるので問題ないです。お風呂掃除の必要もないので本当に楽ですよ。あえて言うなら夜1時頃に閉まる銭湯が多いので、帰りの時間を気にしながら飲まねばならないことでしょうか」(中澤さん)。

 築年数は約40年だが、「外観は確かに古いけど、中は自分がきれいにすれば住めると思いました」と中澤さん。言葉どおり、とてもスッキリとしたインテリアだ。清潔を心がけており、害虫に遭遇したこともない。

 もともと友人が風呂なしの築古物件に住んでいたのを見て、興味を持ったという中澤さん。「日差しが差し込む畳の上で寝転ぶひとときは最高です」と笑う。

 そしてなにより、破格の家賃。友人と入居した当初は、折半だったので2万5000円だった。最近その友人が仕事の都合で退去してしまい負担は倍になったが、それでもちっとも痛手ではない。「以前住んでいたシェアハウスの家賃も6万7000円と安かったけど、それより安いですから」と中澤さん。

 都心にもかかわらず広々とした間取り。そのおかげで、趣味の着付けは悠々とできるし、真っ白な広い壁を利用してホームプロジェクターで大画面の映像を楽しんでいる。