新型コロナウイルスの解析システムがスーパーコンピューターを超える処理速度に達したとの報告

世界中で猛威を振るう新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の治療法を発見すべく、
Folding@homeは分散コンピューティングによって、新型コロナウイルスが持つたんぱく質の
構造を解析するプロジェクトを推進しています。Folding@homeは個人のPCでも参加が可能で、
その処理速度は世界最速のスーパーコンピューターをもしのぐ速度に達したと報告されています。

分散コンピューティングは、ネットワークを介して複数のコンピューターを並行して稼働することで
処理能力を向上させる方法です。Folding@homeは、世界中にあるPCのCPU・GPUが持つ未使用の
計算リソースを募って分散コンピューティングを運用しています。

Folding@homeは、記事作成時点で470ペタフロップス以上の処理速度を持つことが明らかになっています。
フロップスはコンピューターの処理速度を表す単位で、1秒間に行う浮動小数点演算の回数で測定されます。

470ペタフロップスという処理速度は、世界最速のスーパーコンピューターであるSummitの処理速度、
約149ペタフロップスの3倍近くあり、世界のスーパーコンピューター上位7台の合計よりも速い
処理速度を持っていることになります。

記事作成時点における、世界のスーパーコンピューターの処理速度上位7台は以下の通り。
なお、以下の結果は2019年11月に集計された結果に基づいており、スーパーコンピューター
上位7台の合計処理速度は約463ペタフロップスです。

https://gigazine.net/news/20200326-foldingathome-supercomputers-coronavirus/