‪スペインかぜのパンデミック、中国起源説とその教訓
https://natgeo.nikkeibp.co.jp/atcl/news/20/031300172/‬;

1918年に始まった「スペインかぜ」と呼ばれるインフルエンザのパンデミック(世界的な大流行)は、世界中で5000万人の命を奪い、史上最悪の疫病の1つとされている。

この流行の発生地については、科学者の間で何十年も論争が続いていて、フランス、中国、米国中西部など、さまざまな場所が提唱されている。
起源を特定できないため、科学者はいまだに、ウイルスを生み出した条件や、将来同じようなパンデミックを起こしうる要因といった、この病気の実像をつかめずにいる。

スペインかぜは、パンデミック発生と同じ1918年に終結した第1次世界大戦よりも多くの命を奪った。近年の研究により、その第1次世界大戦中の忘れられたエピソードが、
スペインかぜの拡大の発端になった可能性が指摘されている。それは、中国人労働者を列車に閉じ込めてカナダを横断させ、ヨーロッパまで運んだことだ。

カナダ、ウィルフリッド・ ローリエ大学の歴史学者マーク・ハンフリーズ氏によると、西部戦線で英軍とフランス軍の後方支援を行うために、
9万6000人の労働者を中国から動員したことが、パンデミックの原因になった可能性があるという。氏が発見した記録が、それを裏付けているとしている。

以下略