EU=ヨーロッパ連合は2日目となる臨時の首脳会議を開き、中期予算案の合意を目指しましたが、イギリスの離脱を受けた
予算の規模や配分をめぐって各国の思惑が激しく対立し、合意できませんでした。
EUは来年から2027年までの7年間の中期予算案の合意を目指し、21日に2日目となる臨時の首脳会議を開きました。

今回の中期予算では主要な拠出国だったイギリスの離脱で、総額600億〜750億ユーロ(約7兆円〜9兆円)が不足すると
試算されていて、予算の規模や各国への補助金などの配分が焦点となりました。

会議ではデンマークなど拠出額が大きい加盟国が、イギリスの離脱を受けて予算の規模を小さくし、各国の負担を
減らすよう求めたのに対し、国内の開発にEUからの資金援助が欠かせない中東欧諸国や農業への補助金を多く
受け取っているフランスなどの農業国がこれに反対しました。

会議のあとEUのミシェル大統領は「非常に難しい交渉だった」と述べて、合意できなかったことを明らかにし、今後、
個別の協議を重ねて、改めて首脳会議を開く考えを示しましたが、各国の思惑は激しく対立していて、いつ合意できるのかは
見通せない状況です。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200222/k10012297081000.html