「寄生はしない」これがリアルな“半地下暮らし”
2/11(火) 20:35

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/ann?a=20200211-00000061-ann-int
 10日にアカデミー賞の作品賞を受賞した「パラサイト半地下の家族」。実際の半地下とは、どんな所なのでしょうか。韓国・ソウルで取材しました。

 タイトルにもあるように、主人公一家が暮らすのは半地下の部屋。洗濯物は部屋干しで、食卓にも便所コオロギが現れる環境。印象的なのは、トイレです。便器が不自然に高い場所に置かれているのは下水の逆流を防ぐため。
つまり、彼らの生活空間は下水道よりも下にあるということです。
 しかし、これは映画的な誇張ではないのです。主人公に転機が訪れる場面。このシーンが撮影された坂の下にあるスーパー。
その周辺には、韓国では決して珍しくない半地下の住居があります。住人は就職活動中の29歳の青年です。
 半地下住居の住人、ソン・ミョンジンさん:「半地下暮らしがつらいという面では映画に共感します。でも、金持ちに寄生(パラサイト)したりしませんよ」
 こうした半地下住居は、元々は北朝鮮の攻撃を想定したシェルターとして作られましたが、その後の住宅不足から規制が緩和され、住まいとしても使われるようになりました。
韓国政府の統計によりますと、全世帯の2%、36万世帯が半地下住居で暮らしています。
 映画のなかで半地下の家族と対比するように描かれる高台に住む一家。乗り越え難い格差の拡大は、決して韓国社会だけの問題ではないはずです。



https://i.imgur.com/xYBg3b8.jpg