新型コロナウイルス感染の疑いを巡り日本政府から入港しないよう要請された香港発のクルーズ船「ウエステルダム」の運航会社は10日、タイ中部レムチャバン港で13日に
乗客を下船させる予定だと発表した。一方、タイのアヌティン保健相は「許可しない」と表明。予定通り下船できるかどうかは予断を許さない状況だ。乗客乗員には日本人計5人が
含まれているが、日本の国土交通省はいずれも新型肺炎の症状は出ていないとしている。

 運航会社は米シアトルに拠点を置く「ホーランドアメリカライン」。同社の発表によると、乗客は下船後、タイの首都バンコクに移動し、それぞれ帰国の途に就く予定だという。
クルーズ代金は全額返金するとしている。

 台湾メディアは、ウエステルダムが4日に南部高雄に寄港した際、38人に発熱などの症状があり当局が下船を拒んだと伝え、同社は「船内で感染者が出たと考える
理由はない」と否定していた。国交省によると、乗客1455人のうち4人と、乗員802人のうち1人が日本人。船は沖縄県の石垣島、
那覇、長崎、福岡を経て15日に横浜港へ入る予定だった。(共同)
https://www.sankei.com/life/news/200211/lif2002110014-n1.html