https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200116-00000005-mai-soci

札幌市で実習中のベトナム人技能実習生が2019年9月、脳出血で倒れて意識不明の状態となり、入院を余儀なくされている。
20年3月の在留資格の期限が切れると不法残留となって原則は母国に送還されるが、札幌出入国在留管理局によると、回復見込みのない意識不明の実習生は「想定外」で、対応に苦慮している。
家族は日本での治療継続を希望し、支援団体も「日本人と命の差別はない」として国や自治体に対応を求めている。

 札幌市内の病院の一室で19年12月14日、ベトナム人技能実習生のズオン・ゴツク・トゥさん(19)の名前を、
兄のトゥアンさん(29)が呼び続けていた。トゥさんは人工呼吸器をつけ、鼻からチューブで栄養を取る。
意識はないが、呼びかけに目を開いたように見えた。「少し、反応が良くなった」。わずかな変化にも希望を見いだそうとしている。

 トゥさんは19年3月、1年間の技能実習の在留資格で来日した。札幌市西区の建設会社で働いていた9月17日、現場で頭痛を訴えて救急車で運ばれた。
脳出血で手術を受けたが、「意識の回復は難しい」と診断された。