用途はいろいろ? 歴史あるパリの男性用公衆トイレ

【1月13日 AFP】クロワッサンやエッフェル塔(Eiffel Tower)と同じくらいパリを象徴するものがある――深緑色の男性用公衆トイレ「ピソティエール」だ。
長年、パリの男性をほっとさせてきたピソティエールだが、同時にさまざまなゴシップも振りまいてきた。

 パリで昨年11月、かつて街の至る所にあったピソティエールの歴史をたどる史上初の特別展が開催された。
昔の都会の裏社会について研究しているアーティストで、写真家のマルク・マルタン(Marc Martin)氏がキュレーターを務めた。

 ピソティエールはパリ市が考案したもので、1834年に初めて1人用が設置された。だが、設置直後から市民の反応は賛否が分かれていた。

 ピソティエールは設置されるとすぐに、考案者である貴族ランビュトー(Rambuteau)の名前にちなんで「ランビュトーの柱」という名で呼ばれるようになった。
水衛生問題の解決に尽力し、「ムッシュ・クリーン」と呼ばれたランビュトーはこれに憤慨し、尿に課税したローマ皇帝ウェスパシアヌス(Vespasian)にちなみ「ウィスパシエンヌ」と呼ばせようと奮闘した。

 ピソティエールは成功を収め、3人用、6人用、8人用が次々と設置された。ここから面白い展開となっていくと、マルタン氏は笑いながら説明した。
「ピソティエールはやがて、他の場所ではできないような性行為をする場となった。(同性愛者の)男性は長年、この場所で自らを解放したのだった」

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