CentOS8   Windows10
FLIP Sim      6h33m37s   8h23m18s
Surface Mesh    0h18m19s   0h25m25s
Whitewater Sim   0h17m21s   0h21m24s
Mantra Rendering  4h08m19s   7h58m05s

https://youtu.be/ohJEkRVM8o4

本検証のデータは、2019年11月に開催されたCGWORLD 2019 クリエイティブカンファレンスの講演
「Houdini Distribute Simulation」でも使用された、波のCGだ。

驚くことにCentOS 8ではWindows 10に比べて、20%強の時間短縮に成功している。Mantraを使用した
レンダリングだけで見れば、40%以上の時間短縮がみられた。「シミュレーション時間だけでなく、
ファイルI/Oの速度差も大きいのではないでしょうか。Houdiniでは大量のキャッシュが作成されるため、
作業時間の40%がファイルI/Oに費やされる印象です。Windows 10では折角の高速なSSDも活かしきれ
ないと思いました」

一方でRyzen 9搭載モデルのコストパフォーマンスの良さが際だっている点も見逃せないという。
検証項目のうち、Surface Mesh以外で同等か、それを凌駕するスコアを出しているからだ。
もっとも、これにはHoudini側がメニーコアを活かしきれていない事情もある。Ryzen 9側が24個のコアを
まんべんなく使いきっているのに対して、Threadripper搭載モデルでは使用頻度にばらつきがあるからだ。
もっとも、本件についてはHoudiniの開発元のSideFX社と AMD社が共同で、より高いスケール性を達成する
ために議論が続いている。今後の対応に期待したいと秋元氏は語った。

検証の最後に秋元氏は「実はCPUとGPUを同じメーカーで揃えなければ性能が低下する、という思い込みがあった」
と明かした。しかし、今回の検証でそうした誤解は払拭されたという。「ただし、社内でCPUやGPUの
メーカーが異なるPCが混在すると、トラブルが発生した際に対応が複雑になります。せっかく導入するなら、
ある程度の台数をまとめて切り替えたいですね」。これに対してパソコン工房側も「当社ではLinuxを使用される
場合、OSなしモデルもお選びいただけます」と返答。用途に合わせて最適な一台を提供できるとまとめた。

https://cgworld.jp/interview/201912-TU-AMD.html