鳩山由紀夫「私としては小沢総理で良かった」
https://webronza.asahi.com/politics/articles/2019122800004.html

鳩山由紀夫から見た小沢一郎

ちょうど10年前の2009年という年。それは明治以来の長い日本政治史上画期をなす年として輝き続けるだろう。
日本国民が初めて自分の意思を投票を通じて明確に表現し、
一野党に過ぎなかった民主党に地滑り的な勝利をもたらし、自民党を完膚なきまでに打ちのめした。

 10年という年月は、国民全体がその歴史的意味に気がつくまでにはまだ短すぎるのではないか。

この2009年後半、政界の中で、長く日本政治史に残るような政治イベントとなったことが二つある。
双方とも広く喧伝されてはいないが、ひとつは2010年度予算案編成に示された政治の側の編成権の取り戻し、
そしてもうひとつはその制度保証となるべき国家戦略局の創設の試みと挫折だ。

 前者の中心となったのは小沢一郎、後者の青写真を描いたのは松井孝治だった。

 この「小沢一郎戦記」の中で、当時のことを二人にそれぞれ詳しくインタビューし、
「事前の調整がうまくいき国家戦略局の担当者がもっと使命感を持ってくれていたら」
「小沢一郎が閣内に入り、国家戦略局長の役割を担ってくれていたら」という、
「歴史のイフ」を伴う後悔、反省となった。