インフルエンザの患者が例年より数週間早く急速に増えています。国立感染症研究所は年末年始で人が移動したり、
集まったりする機会が多くなることから、流行がさらに拡大するおそれがあるとして、手洗いなど予防策の徹底を
呼びかけています。
国立感染症研究所によりますと、今月15日までの1週間に全国およそ5000の医療機関を受診したインフルエンザの
患者は7万7425人で、これをもとに推計した全国の患者数はおよそ53万5000人となり、前の週からおよそ21万人増えました。
1医療機関当たりの患者数は全国では15.62人で、都道府県別で
▽最も多いのが山口県で31.94人、
▽次いで北海道が29.76人、
▽宮城県が26.69人、
▽青森県が24.14人、
▽富山県が24.04人、
▽埼玉県が20.84人などとなっています。
例年、インフルエンザの患者数は1月下旬以降のピークに向けて年明けに急増することが多くなっていますが、
今シーズンは数週間早く患者が急増しています。
また、これまでに全国およそ500か所の医療機関に入院した患者2785人のうち、15歳未満が1415人と半数以上を占め、
理由は分かっていないものの、高齢者の入院が多い例年とは別の傾向を示しているということです。
国立感染症研究所の砂川富正室長は「今後、年末年始で人の移動や集まる機会が増えると、感染の機会も増え、
流行がさらに拡大するおそれがある。子どもからお年寄りまで、手洗いやせきエチケットなど予防策を徹底してほしい」
と話しています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20191220/k10012222721000.html