矢田川みその仕込み最盛期 1年間熟成
 香美町村岡区の道の駅「あゆの里矢田川」で、2年前に生産を復活させた特産品「矢田川みそ」の仕込み作業が最盛期を迎えている。来年3月末までに約8トンのみそを貯蔵し、約1年間熟成させて順次販売する。
 矢田川みそは、地元の家庭で伝わる自家製みそ。平成11年、同駅の開業に合わせて村岡区の射添地区の女性グループが、同駅併設の加工場で生産を始めた。

 地元産の米や県内産の大豆など素材にこだわり、伝統的な製造方法で素朴な味に仕上げ、同駅の特産品として人気を集めた。しかし、グループの高齢化や体力的な問題で28年に生産をいったん中止した。
 ところが、同駅を利用するドライバーらから「矢田川みそがほしい」との声を受け、2年前から生産を再開。当初作った約2・5トン分は完売するほどの人気ぶりとなっている。
 今年は農業法人「むらおか夢アグリ」を設立し、11月末から仕込み作業が始まった。昔ながらのレシピをもとに、女性約10人が分担して蒸した大豆とこうじをしっかりと混ぜ合わせ、1日約60キロをたるに貯蔵している。
 スタッフの岸本のぶ子さん(59)は「みそづくりは寒い冬が最適。体力が必要ですが、おいしいみそを作っていきたい」と話した。
https://www.sankei.com/region/news/191210/rgn1912100006-n1.html