右足に麻痺でも「人の世話になりたくない」と免許返納断り…80歳男性高速逆走で3人死傷


https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20191202-00010014-fnnprimev-soci

12月1日、関越自動車道で車が逆走し、運転していた男性(80)が死亡、衝突された車に乗っていた男女2人が重軽傷を負った事故。
群馬県警の調べにより、事故車両に似た車が逆走する前から異常な行動をとっていたことが新たに判明した。

【画像】事故車両が走った“異常”なコース

1日午後2時半ごろ、群馬県渋川市の関越自動車道で撮影された映像に映る、白い軽自動車。
自身が逆走していることに気付いていないのか、スピードを落とすことなく走り続け、前から走ってくる車が危うく避けるように見える場面も収められていた。


動画の撮影者:
私が乗っていた車がだいたい(時速)80kmくらいで走っていたんですけれど、それを軽々追い抜いていったので、(時速)100kmくらい出ていたんじゃないか…

(運転していたのは)白髪の男性で、高齢者だったようです。まっすぐ前を見て、少し前のめりでハンドルにすがりつくような感じ。


この映像が撮られてから数十秒後、逆走した車は対向車と正面衝突。

後輪は脱輪、車体は中央分離帯に乗り上げて大破しており、動画の撮影者によると「ものすごく大きな『ガシャン』という音がした」という。

この事故により、逆走車を運転していた津久井豊さん(80)が死亡。衝突された車に乗っていた男性(74)と女性(72)の2名が重軽傷を負った。

事故直前の“異常行動”

群馬県警によると、事故車両に似た車は逆走する前から異常な行動をとっていたという。

事故のおよそ15分前、1台の車が渋川伊香保ICでETCのバーを跳ね上げ、高速道路に進入。
車は赤城高原SAの駐車場でUターンした後、入り口から高速に戻り、4kmほど逆走したところで衝突事故を起こしたとみられている。

「人の世話になりたくない」と免許返納を断っていた

8年前、心臓の手術中に脳梗塞を起こし右足に麻痺が残っていた津久井さん。
近所の人は津久井さんに対し免許返納を勧めていたものの、断られていたという。


地元の自治会長:
(春ごろ)「介護のお願いをして免許返納したらどうですか」と言ったけど、「人の世話になりたくない」っていう人だったから…


津久井さんの妹:
(運転当日は)「今日は灯油買いに行く?」って言うから。逆走したというから、考えられないんですよ。でも(兄は)頭の方はしっかりしていましたよ。