ホンダはマクラーレンとの暗黒の3シーズンに終止符を打った後、エンジンサプライヤーとして飛躍的な成長を遂げており、
それは、ブラジルGP最終周で勃発したドラッグレースでのメルセデスに対する勝利によって鮮明となった。

提携先を失い撤退か?とまで騒がれたのは僅か2年前。元F1ドライバーのジョリオン・パーマーは、ホンダのこの目覚ましい進歩を
2年前のフェルナンド・アロンソに伝えたとしたら、馬鹿にしてあざ笑ったはずだと考えている。

インテルラゴスでのレースは実にエキサイティングだった。ラスト2周というところで、2番手を走行していたアレックス・アルボンが、
ルイス・ハミルトンに脇腹を刺されてスピン。ホンダ1-2フィニッシュの可能性は消滅したかに思われた。

だが、混乱を横目にピエール・ガスリーが2位に浮上。ファイナルラップでのハミルトンとの壮絶な争いを1000分の62秒差で制し、
マックス・フェルスタッペンに次ぐ2位でチェッカーフラッグを受け、自身初の表彰台を獲得するとともに、ホンダに28年ぶりの1-2フィニッシュをプレゼントした。

これにより、トロロッソはドイツGPでのダニエル・クビアトの3位に続いて、チーム創設以来初となるシーズン2度のポディウムを獲得。
エンジンパートナーであるホンダの躍進を強く印象づけた。

今やすっかり人気コラムニストとしての立場を確立したジョリオン・パーマーは、BBCへの寄稿の中で「ホンダは1-2を獲得しただけでなく、
エンジンメーカーにとってこれ以上ない最高の形での2位を獲得した。彼らは、このサーキットで支配的な地位を築いていたメルセデス・パワーを相手に、
ドラッグレースで打ち勝ったのだ」と語り、次のように続けた。

「ガスリーは、ジュンカオン・コーナー(ターン12)からフィニッシュラインまでのエンジン全開のスプリントレースで、ハミルトン優位のオッズをひっくり返して、
F1初の表彰台を獲得。それによって、ホンダが戦える事を示した」

https://formula1-data.com/article/if-you-had-told-honda-turnaround-alonso-would-have-laughed