韓国大法院に今年9月、一通の公文書が届いた。
標題は「一目で見る政府2019」。
経済協力開発機構(OECD)が加盟37カ国を対象に各国の司法機関に対する信頼度を調べ、ランキングを付けた調査結果の草案だった。韓国は最下位だった。

OECDが加盟国ごとに国民1000人に「裁判所を信頼するか」を尋ねた設問で、「信頼する」との回答は韓国が最も少なかった。

大法院は大騒ぎになった。裁判所関係者は「(大法院の)幹部の間で韓国の順位をどうにかして削除すべきだ」という話が出た。
大法院は9月中旬、外交部を通じ、OECD本部に異議を申し立てた。異議は質問事項が正確ではないという趣旨だった。
OECDは司法機関への信頼度を調べる際、「韓国の司法システムと裁判所を信頼するか」と尋ねたが、「司法システム」には裁判所だけでなく、検察や刑務当局も含まれるため、裁判所だけに限った信頼度調査とは言えないというものだった。
大法院関係者は「裁判所と検察でどちらの信頼度が低いのかあいまいだ」と話した。

大法院の問題提起を受け、OECDは近く発行予定の最終報告書の司法機関信頼度ランキングから韓国を除外する方針とされる。

大法院は異議申し立てには一理ある。ドイツなど欧州の多くの国々では韓国とは異なり、法務省傘下に裁判所と検察がある。
OECDはその点に考慮し、2012年12月から2−3年に1回、加盟国の司法機関の信頼度を調査する際、「裁判所」と検察が含まれると解釈可能な「司法システム」に対する信頼度も同時に尋ねる設問にした。

チョ・ベッコン記者

http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/11/08/2019110880167.html