【台風19号】「精神的に疲れた」 川崎、23人が避難所生活
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台風19号で大規模な浸水被害を受けた川崎市では、18日時点で23人が避難所での生活を余儀なくされている。自宅に戻るめどが立たない人もおり、「精神的に疲れた」と先の見えない状況を嘆く声も聞かれた。

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 市によると、市内の浸水被害は約1700件に上り、中原区(約720件)と高津区(約560件)が突出。ピーク時に3万3千人が身を寄せた市内156カ所の避難所は徐々に閉鎖されたが、18日午後も両区の3カ所だけ開設が続く。

 避難所の一つの「東高津いこいの家」で生活するパート男性(72)は自宅アパートが浸水。被災後はホテルに3泊したが、「年金とパート代だけで暮らしている身には宿代が痛い」と、16日夕方から避難所に移った。

 自宅は現在も床上1センチほど水が残り、戻れない状態という。パートの仕事をこなしながら黙々と自宅の片付けを進めるが、「水を吸ったタンスは膨張して引き出しが開かない。カーペットも重くて動かせない」と打ち明ける。

 慣れない避難所生活は、くたくたになって帰ってきた身にはこたえる。「精神的に疲れた。やはり知らない人同士の生活は気を使う」。最近の朝晩の冷え込みに毛布を1枚足してもらったが、本格的な寒さはこれからやってくる。

 「自宅に戻れるようになるには2カ月程度かかると不動産業者に言われた」と男性。「避難所もいつまで開いているか分からず、別の住まいを探すしかないかもしれない」と話した。