【ロンドン＝板東和正】英紙ガーディアン（電子版）などは４日、エリザベス英女王の孫、ヘンリー王子が電話を
盗聴されたとして、英大衆紙２紙を高等法院に提訴したと報じた。今月に入り、王子の妻、メーガン妃が
自身の個人的な手紙について報じられたとして、別の英大衆紙を訴えたことも判明しており、王子夫妻と
英メディアの対立が激化している。
ガーディアンなどによると、ヘンリー王子による提訴は９月２７日付で、訴えられたのはサン紙と
デーリー・ミラー紙の経営者。英国では２０００年代初期に、大衆紙の記者が情報を得るために日常的に
有名人の電話を盗聴していたとの疑惑があり、ヘンリー王子のほか、兄のウィリアム王子も当時、
被害に遭ったとされていた。今回の提訴は、当時の盗聴疑惑に関連している可能性がある。
一方、メーガン妃は自身の父親に宛てた手紙について報じたのはデータ保護法などに違反したとして、
英大衆紙メール・オン・サンデーと親会社を高等法院に提訴した。
ヘンリー王子はメーガン妃の提訴を受けて発表した声明で、カメラマンたちの追跡取材を受け、
交通事故死を遂げた母の故ダイアナ元妃に触れ、「私の深刻な恐怖は歴史が繰り返されることだ」と指摘。
「残念ながら、私の妻が、英国のタブロイド紙の新たな犠牲者の一人になっている」と非難した。
https://www.sankei.com/world/news/191005/wor1910050007-n1.html
