素晴らしいチャレンジを評価する

 これは、お笑いコンビ・ロンドンブーツ1号2号の田村淳さんが4月から、慶応義塾大学大学院のメディアデザイン研究科(KMD)で大学院生になったことについて、取材記事としてまとめています。なぜ、
大学院へ進学しようと考えたのか。何を学び、何を実現しようとしているかについて、つまびらかに語られています。

 淳さんが「大学」と向き合うようになったのは、2017年のことでした。青山学院大学法学部を目指して
、センター試験に向けて勉強する様子は「AbemaTV」の番組企画としても放送されました。しかし、結果は全て不合格。
その後、2018年4月から慶応義塾大学通信課程の学生として大学生活をスタートさせます。

 しかし、通信過程がしっくりこなかった淳さんは「他の学び方がないか」と考え始めます。それが大学院という選択肢でした。
2019年4月に大学院に入り直し、4月から週5日、大学院に通学する生活を続けているようです。

 自分自身がやりたいことを実現するために学ぶという行動。素晴らしいチャレンジだと思います。KMDを修了すれば、
キャリアは確実にアップするでしょう。努力やその原動力となった向上心が評価されると思います。充実したキャリアを送ることは、長い人生を過ごす上でとても大切です。

 ところが、ヤフコメが炎上します。その多くは淳さんを肯定するものではありませんでした。
心無い言葉が並びます。批判している人の多くは、KMDに入学した淳さんに嫉妬をしているのです。しかし、
淳さんは入試という正規の手続きを経て現在に至っています。批判されるゆえんなど全くありません。
人はなぜ「嫉妬」をするのか

 筆者は人事アセスメントの専門家でもあるので、その視点で嫉妬について解説します。次のような場面を想定してください。
あなたは入社5年目の中堅社員です。上司や同僚にも気に入られて、大きなミスもなく過ごしてきました。そんな中、Bさんが中途入社してきました。Bさんは周囲から気に入られているようで、あなたは面白くありません。

 あなたは、毎日提出する日報に次のように書きました。

 このとき、あなたの中には、情動(感情)のパニックが起きています。怒りの感情は、フラストレーションを高めて情動のパニックを引き起こします。
自分にとって大事なものを遮断されたときに発生する感情です。この感情は優れている相手には抱きません。「中途入社」「年下」など「条件が自分よりも劣っているのに」と思うので、スイッチが入るのです。

 そして、破壊的な人格に変身してネット上で書き込みをします。嫉妬は発作に近いので、淳さんがどのような正論で対峙(たいじ)しても収まることはありません。
そういう相手は無視するのが一番です。無視することで相手は孤独感を感じるようになります。触らなければ時間の経過とともに収まるのです。淳さんは、過度な反応は控えた方がよいでしょう。
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20190914-00048701-otonans-soci&;p=2