韓国国立外交院長「徴用賠償問題、ICJ提訴が必要」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190828-00080040-chosun-kr

新任の金峻亨(キム・ジュンヒョン)国立外交院長(次官級)=写真=が27日、
日帝強制徴用被害者賠償問題を国際司法裁判所(ICJ)に提訴する案を考え抜いてみるべきだと表明した。
外交部(省に相当)所属機関の長がこれまでの韓国政府の方針とは異なる「ICJ提訴」という意見を持ち出したのだ。
青瓦台(韓国大統領府)と外交部は「政府の基調が変わったわけではない」と一線を画した。

金院長は27日、与党「共に民主党」の姜炳遠(カン・ビョンウォン)議員が主催する討論会向けの論文で
「先制的なICJ提訴を深く考え抜いてみる必要がある」として「強制徴用はもちろん、
慰安婦問題などと併せて国際世論戦を大々的に繰り広げなければならない」と表明した。
続いて「日本は加害者で韓国は被害者だという点から、日本よりはるかに正当性は大きい」として
「民間では過度の反日まではいかずとも心を一つにして克日し、政府は交渉を要求することで役割を分担すべき」と主張した。

 だが韓国政府は、今年6月に提示した「1+1」(韓国・日本の関連企業)基金設置案を土台として対立の解決法を探ろうというのが公式の方針だ。
青瓦台の関係者は「政府の基調が変わった部分はない」と言い、
外交部関係者も「基金設置案を基礎に多様な案を検討できるが、ICJ提訴の側へ方向が変わったことはない」と語った。
金院長は、本紙の電話取材に対し「ICJ提訴を国際世論戦の一つとして検討してみることができる、という個人の意見で、政府の立場ではない」
「論文には盛り込んだが、討論会で発言しなかった」と語った。

ただ、今回の韓日対立の根源である強制徴用賠償判決問題に進捗(しんちょく)がない状況で、韓国政府は新たな案を打ち出すべきだという注文も出ている。
外交消息筋は「韓国政府が自分たちの案にばかりこだわっているわけではないのだから、ひとまず両国の対話をスタートさせれば、
接点を見いだすこともできる」として「日本を対話のテーブルに引き出す案を模索することが重要」と語った。