「なっちゃんのお母さんが3年前に施設に入るまで、母娘はよくケンカしていた。家を閉め出されたお母さんをうちに泊めてあげたことも」と近所の女性は話す。
なっちゃん、とは犯人蔵匿・隠避の疑いで茨城県警に8月18日に逮捕された会社員・喜本奈津子容疑者(51)のこと。
女性は「なっちゃんはスマホは持っていないのかしら?」と、いぶかしがりながらも、喜本容疑者と母親の関係について話を続ける。

喜本容疑者は川崎市出身で2人姉妹の長女。自宅兼店舗でパン・菓子店を営む父親は厳格な性格で、母親はそれに従順だった。

近所の事情通は、「父親は毎朝4時に起床して店の前に水をまき、午後8時には寝る。
近所のピアノの音がうるさいといって母親を使って抗議させたことも。喜本容疑者はそんな家庭で育った普通の女の子」と振り返る。

小・中学校で同級生だった男性は「むしろ、まじめで曲がったことが嫌いなタイプだった」
「僕らの中学は荒れていて、不良グループが教室で消火器を振り回すなど学級崩壊寸前だった。
喜本はそういうグループには近づかなかったし、まじめな女子生徒と仲よくしていた。優等生でもブリっ子でもなかった」(同級生)

県立高校を卒業後、地元で就職。
約10年前、父親が肝臓がんで亡くなり、母娘ふたりで暮らすようになってから母娘関係は険悪に。

「母親は数年前から軽い認知症を患っており、それも喜本容疑者を苛立たせたのではないか。
隣宅の自転車が自宅前にはみ出すのを許さず、直接言わずにすぐ警察を呼ぶことが何度もあった」と前出の事情通。

閉め出しという陰湿な虐待を受けた母親もまた、やられっぱなしではなかった。
「ある日、なっちゃんがカギをなくして家に入れなくなったことがあった。
自宅のお母さんは玄関のドアを開けてくれず、頼まれて別の出入り口のワイヤーを切断してあげたことがありました。
翌日、“おかげで助かりました”と本人がわざわざお礼に来ました。基本的には礼儀正しい人なんです」(前出の女性住民)
https://www.jprime.jp/articles/-/15934
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