【8月18日 AFP】アフリカ中部のコンゴ民主共和国で、麻疹(はしか)による1月からの死者数が2758人となり、エボラ出血熱による年間死者数を上回った。
国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」が16日、明らかにし、国際社会に「巨額な資金投入」が必要だと呼び掛けた。
はしかは感染力の高いウイルスによっておこる感染症。子どもが感染することが多く、重症化すると脳炎や肺炎などの合併症を発症することもある。予防にはワクチン接種が有効だ。
MSFによると、はしかの流行宣言が出されたコンゴでは、今年1月から8月初旬までのはしか感染者が14万5000人を超えた。
MFSは、世界保健機関(WHO)傘下で保健分野の人道支援組織活動を調整する「ヘルス・クラスター(Health Cluster)」によるコンゴのはしか対策には、890万ドル(約9億5000万円)が必要だと説明。
だが、これまでの調達額は250万ドル(約2億7000万円)にとどまり、エボラ熱の流行で多数の支援団体や数百万ドルもの資金が集中しているコンゴ東部とは全く対照的だという。
MFSは公式ツイッター(Twitter)で、巨額な資金投入と支援団体の大規模動員を実施しなければ、コンゴにおけるはしか流行はさらに深刻化しかねないと危惧を示した。
コンゴ東部では、昨年8月からエボラが猛威を振るい、これまでに1900人以上が死亡している。(c)AFP/Ricky

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