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駐車場に並ぶスポーツカーの周りには大勢の見物人の姿も＝２日午前１１時３８分、袋井市（一部を加工しています）
◆規模拡大 爆音響かせる改造車などに苦情 主催者おらず対策困難
６月２日の日曜午前８時過ぎ。エコパスタジアムの駐車場に、排気音を響かせながら続々と車が集まってきた。赤や緑、オレンジ……。
計約１２００台をとめられる四つの駐車場 公園の指定管理者であるエコパハウスの担当者によると、イベントは少なくとも１６年前から始まったが、駐車場が満杯になるほど人が集まり始めたのはここ数年だという。
本来、フリーマーケットなど駐車場が満杯になるようなイベントを行う際は主催者が申が、午前１０時ごろには色とりどりの車で埋まった。
自動車愛好家たちが自慢の愛車をお披露目するイベントで、「サンデーラン」と呼ばれる。毎月第１日曜日、有志がエコパスタジアムに集まり、開かれる。
主催者はおらず、「自由集合、自由解散」が原則。その気軽さがＳＮＳや口コミを通じて人気を呼び、全国各地から数百人が集結する。月によっては部品交換会が即席で開催されることもあるという。
駐車場に並ぶのは、普段はお目にかかれない往年の名車や改造された車など。「ハコスカ」と呼ばれる日産スカイラインの３代目や、アメ車の「コルベットスティングレー」
、お気に入りのメーカーの部品を付けたスポーツカーやパトカー色に塗装した車などもあった。
津市から愛車の「ホンダＳ６００」を走らせて参加した整備士の男性（２２）は数カ月前に静岡に住む友人に誘われたのがきっかけという。
「めったに見られない部品を付けている車ばかり。『変態』たちの集まりです」と興奮した様子。
千葉県から来た会社員の男性（３２）は「自分は（車高を低くした）『シャコタン』派。今日は３００枚は写真を撮りました」と話した。
「古株」の参加者によると、サンデーランは元々、十数人の愛好家が趣味で十数年前に始めたイベントだった。だが、規模が拡大する中で、問題も生じるようになっているという。
その一つが「騒音」だ。参加者の一部によると、ここ数年は口コミで集まった若者らが改造車を披露するために、エコパを含む小笠山総合運動公園内を爆音を響かせて「試走」するという。記者が訪れたこの日もカメラを構えた愛好家の前を１台、また１台と排気音を響かせてスポーツカーが駆け抜けていった。
騒音について、公園近くに住む会社員の男性（５０）は「日曜日にあの音で起こされて、たまったもんじゃない」と話す。
この日はサッカーの高校総体県予選の決勝があり、静岡学園を応援しに来た会社員の女性は「会場に向かう途中に（改造車と）ぶつかりかけた。なんのイベントか知らないけど、怖い」と話した。
請をしたうえで、１平方メートルあたり４０円、駐車場一つにつき約１５万円を使用料として払わなくてはならない。平日は、バイクメーカーなども試走をするため、この手続きを踏んでいるという。
だが、サンデーランは主催者がいないため、こうした手続きがないがしろにされたまま規模が拡大してしまっているという。
