アメリカは、イラン産原油の禁輸措置に違反したとして中国の国有企業とその幹部に制裁を科すと発表しました。
アメリカのメディアはイラン産原油の禁輸違反で中国の企業に制裁を科すのは初めてだと伝えています。
アメリカのポンペイオ国務長官は22日、フロリダ州で演説し、イラン産原油の輸入などを禁じるアメリカの措置に
違反したとして中国の国有企業「珠海振戎」とその幹部に対して制裁を科すと発表しました。
制裁はトランプ大統領が署名した大統領令に基づくもので、この企業と幹部はアメリカ国内の資産が凍結され、
アメリカ国民との取り引きが禁じられます。
ポンペイオ長官は演説で、「最大限の圧力をかける取り組みの一環だ。イランの最高指導者にこれ以上の
資金がわたり、アメリカ兵の命が危険にさらされるのを許すことはできない」と述べ、イランに対し圧力を
かけ続ける姿勢を強調しました。
中国はイラン産原油の最大の輸入国で、トランプ政権によるイラン産原油の輸入などを全面的に禁じた制裁に
反対してきました。
アメリカのメディアは、トランプ政権がイラン産原油の禁輸に違反したとして中国の企業に制裁を科すのは
初めてだと伝えていて、今回の制裁は中国をけん制するねらいもあると見られています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190723/k10012004371000.html