下諏訪町の移住や創業を支援する町施設「ホシスメバ」で23日、建築家の岡啓輔さん(53)=
東京都=によるトークイベントがあった。岡さんは都内で鉄筋コンクリートのビル
「蟻鱒鳶(アリマストンビ)ル」を自力の作業で建築中。「住まう、生きる」をテーマに
話し、町内外から集まった20人余が聞き入った。

「蟻鱒鳶ル」は約40平方メートルの土地を使い、自らが住むために
2005年着工。現在も建築を進めており、独創的なデザインと、
「200年は持つ」とされる独自のコンクリート工法で知られる。

岡さんはトークで、あらかじめ全体像を決めるのではなく、少しずつ作る部分の
設計だけを考えていく進め方を「面白いものができ、素晴らしいと思った」と
説明し、「人が作るものだから、折々の考えを加えて生き生きとした建物にしたかった」と
強調。長寿命の建物を作ることについては「未来の人のための建築であり、
身震いするような仕事」と話した。

http://www.nagano-np.co.jp/articles/49574