時給「1000円ぽっち」払えない企業は潰れていい
https://toyokeizai.net/articles/-/289988
デービッド・アトキンソン氏
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各国の最低賃金
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◆「最低賃金1000円」を払えない人に経営者の資格はない
(前略)そんなに働いている人の自慢をするのなら、労働者に対して適切な対価を払うべきです。
たかだか1000円の最低賃金が払えないというのは、大きな矛盾です。

そもそも、最低賃金が1000円になったとして、年間の労働時間が2000時間だとすると、
年収はたかだか200万円です。以前の記事でもご紹介しましたが、日本人の労働者の質は
世界的にも大変高く評価されています。そんな質の高い人間を雇う賃金が
たったの200万円という、このことの異常さを看過してはいけません。

一方、すべての中小企業を守るべきだという意見には説得力がありません。
日本では、多くの中小企業で経営者が公私混同を繰り返し、法人税は払わない、
従業員にはまっとうな給料を払わないという、蛮行が横行しています。

中小企業の多くは、法人税を払わないことを「技術」、払うのは「バカ」と
考えているようです。法人税を払わない、払ったことすらない中小企業の割合を見れば、
その傲慢さがわかります。「優秀な人材をできるだけ安く、多く働かせることが
社長の腕の見せどころだ」とうそぶく社長も数多くいます。

彼らの蛮行により、所得税も消費税も、本来支払われる額よりずっと少なくなってしまっています。
彼らを守ることは、国全体にとってなんらメリットがないのです。

断言しますが、時給1000円の最低賃金も支払えないような企業の経営者には、
会社を経営する才能も能力もありません。無能です。自分で作った商品を
そこまで安売りしないと買ってもらえないならば、そんな会社は倒産したほうがマシです。
過激な物言いに聞こえるかもしれませんが、これは正論です。なぜかというと、人手不足だからです。