創建から約1千年の歴史を誇る川越八幡宮(埼玉県川越市)で、御朱印帳がだまし取られる事件が発生していたこ
とが21日、捜査関係者への取材でわかった。

被害届を受理した川越署は詐欺容疑で犯人の行方を追っている。

捜査関係者などによると、16日午前10時ごろ、川崎市に住む男性会社員(68)が御朱印を押印してもらうため、御
朱印帳を川越八幡宮に預け、番号札を受け取った。その後、「番号札を無くした」という女が神社に現われ、男性の
番号を伝えて男性の御朱印帳を持ち去ったという。目撃情報によると、女は40〜50代くらいだった。

男性の次女(37)によると、持ち去られた御朱印帳は日光東照宮(栃木県日光市)の限定品で、すでに頒布は終了
している。男性は平成29年から伏見稲荷大社(京都市)や建長寺(神奈川県鎌倉市)など各地をめぐって御朱印を
集めており、川越八幡宮の御朱印で御朱印帳の最後のページが埋まるはずだったという。次女は産経新聞の取材
に「家族にとっていろんな思い出が詰まった大切な宝物。とにかく早く返してほしい」と訴える。

埼玉県神社庁の担当者も「他人がお参りした御朱印帳を所持しても何の御利益もない。盗んだ方はすぐお返しする
ように…」と話している。

https://www.sankei.com/affairs/news/190621/afr1906210038-n1.html