【東京】自民党本部が夏の参院選に向け、野党やメディアを批判する記事をまとめた「対策本」を国会議員らに配布している。
政府が米軍普天間飛行場の代替施設建設として進める名護市辺野古沿岸の埋め立て工事を、地元紙が「新基地建設」と表現していることを「偏向」と断じるなど、沖縄に関する記述も並ぶ。
専門家は「自身の主張と異なるものを全否定する態度」と指摘している。

編集・発行は「テラスプレス」。インターネットサイト「terracePRESS」に掲載された記事を加筆修正してまとめたとするが、執筆者やサイトの運営母体は不明。
党関係者によると、冊子は発行元から提供を受け、党は制作に関わっていないという。

本紙の社説も取り上げ「普天間飛行場の移設を『新基地建設』などと書く偏向ぶり」と糾弾した。

ただ「新基地建設」は県内の新聞・テレビなど複数のマスコミが使うほか、県も正式に使っている用語。
強襲揚陸艦の接岸も可能な護岸や弾薬庫など、現在の普天間飛行場にはない機能を備えるためだ。

辺野古を絡めた野党批判もある。反対運動に「過激派」が入り込んでいるとし、立憲民主党の枝野幸男代表を「革マル派活動家が浸透しているとされるJR総連などから献金を受けており、革マル派に近いといわれている」と表現。
根拠を示さず伝聞調でJR総連や枝野氏を革マル派と印象付け、よだれを垂らす枝野氏のイラストを添えた。

https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/435484
https://pbs.twimg.com/media/D9VbN7JVAAE3eyS.jpg
続きます