世界保健機関(WHO)は6日、世界で毎日約100万人が新たに性感染症(STIs)に感染していると発表した。
性器クラミジア感染症、淋病、トリコモナス症、梅毒の4種類の感染件数は年間3億7600万を超えるという。

WHOは、STIsのまん延阻止において進展がみられないと強調したうえで、この統計は「警鐘」だと述べた。

専門家は、特に薬剤耐性を持ったSTIsについて懸念している。

世界の25人に1人は感染

WHOは、過去に発表された研究結果や、世界中の国々に駐在するWHO職員から報告書を収集。
上記の一般的な4種類のSTIsが世界に及ぼす影響を定期的に評価している。

2012年に発表された前回の分析結果と比較すると、新たな感染率と、既存の感染率において「実質的な減少はみられない」という。

また、世界の25人に1人が上記4種類のSTIsのうちの1つに感染しており、中には、同時に複数に感染している人もいるという。

この統計では、2016年に15〜49歳を対象に調査した。主な結果は以下の通り。

1億5600万人が新たにトリコモナス症に感染
1億2700万人が新たに性器クラミジア感染症に感染
8700万人が新たに淋病に感染
630万人が新たに梅毒に感染

トリコモナス症は、性行為によってトリコモナス原虫に感染して発症する。性器クラミジア感染症はクラミジア・トラコマティスという細菌に、
梅毒は梅毒トレポネーマという細菌に、淋病は淋菌という細菌にそれぞれ感染して発症する。

全文
https://www.bbc.com/japanese/48551792