1970年代に「イルカにのった少年」で大ブレークした城みちるさん(61)。
13年前から老人施設の慰問を始め、その数はなんと1000回を超えた。

きっかけはうちのオヤジが、がんになったこと。オヤジは僕がアイドルをやっていたことに反対だった。
亡くなる前に「僕の歌を聴いて喜んでくれる人たちが少なからずいる」ということをわかってもらいたくて始めた活動でした。

最初は全国の老人施設が載っている分厚い本を広げて片っ端から「伺っていいでしょうか」と電話しました。
9割断られてましたよ。無料で歌手が歌いに来るとは思われず、裏があると誤解されたみたい。
CDを売りつけられるんじゃないかとか。断られたのは意外でした。
「城みちるです」と名乗っても歌手をかたった詐欺だと思われたのか(笑い)。

転機になったのは2年過ぎたころ。みのもんたさんがMCをしている番組が僕の活動をVTRで取り上げてくれた。
それからですよ、前に断られた施設から「来ていただけませんか」とか「本当の話だったんですね!」と電話がかかってきて。
信じてなかった人がいかに多かったことか。放送翌日からたくさん依頼されるようになり、回りやすくなりました。

ボランティアだから私物のミキサー、アンプ、スピーカーなど音響一式をキャンピングカーで運搬し、
その車で寝泊まりして回っていました。お風呂は銭湯。1つの都道府県に1週間いられれば10施設くらい回ったり。

活動が10年経ち、自分が還暦になる年に1000カ所達成。
今は13年目でトータル1100カ所くらい。最近は入居者さんと年が近くなってきた(笑い)。
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/geino/254641
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