医師免許ないのに植毛治療 男女2人を医師法違反容疑で逮捕 愛知県警
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190530-00000030-mai-soci


医師免許がないのに植毛手術をしたとして、愛知県警は30日、名古屋市中村区名駅3の植毛クリニック「UFクリニック」(既に閉鎖)の元理事、岡田太郎容疑者(49)=名古屋市=と元看護師、金光沙恵子容疑者(54)=同=を医師法違反(無資格医業)容疑で逮捕した。いずれも容疑を認めているという。

 逮捕容疑は共謀し、昨年1月14日〜9月25日、医師免許がないのに患者の頭皮に麻酔注射をしたり、特殊針を使った植毛手術をしたりするなど医療行為をしたとしている。中村保健センター(名古屋市)から昨年9月に行政指導を受けたにもかかわらず、その後も医療行為を続けていたことから県警は昨年12月、同クリニックや関係先を家宅捜索していた。

 同クリニックは、インターネットサイトやフェイスブック上で「25年の実績と経験を積んだ医師による診察です。安心してお任せ下さい」などと宣伝。治療写真なども一緒に掲載していた。治療費は人工毛1本200円だった。県警によると、患者から皮膚が化膿(かのう)したり、植えた毛がすぐに抜けたりするなどの相談もあったという。

 同クリニックは内科や外科、皮膚科、麻酔科の診療所として2007年6月に開設。15年3月、勤務していた医師が体調不良でクリニックを辞めたのをきっかけに廃院届が提出されたが、その頃から従業員だった岡田、金光両容疑者が違法に治療を始めたとみられる。15年3月以降、約50人の患者に治療行為をしたとみられる。

 毛髪治療に詳しい名古屋Kクリニックの岡嶋研二院長は「医師免許がない植毛行為は大変危険。感染症の危険や、治療に使う薬の副作用もある。知識をしっかりもって治療すべきだ」と指摘した。