バイデン氏、関税政策を批判 「中国は立ち止まらぬ」

【フィラデルフィア=河浪武史】2020年の米大統領選で民主党の候補指名争いで先頭に立つバイデン前副大統領(76)は、18日の集会で「中国は高速通信網や人工知能(AI)で立ち止まることはない。
追加関税など手法が古い」とトランプ政権の通商政策を批判した。ただ、同氏の温和な対中姿勢は逆にトランプ氏の攻撃の的となり、中国政策が選挙戦の火種となる可能性もある。

バイデン氏は4月下旬に出馬表明したが、数千人単位の大規模集会を開くのは18日が初めて。開催地に建国の地とされる米東部ペンシルベニア州フィラデルフィアを選び
「民主主義が誕生したこの地から旅を始める」と主張した。「今の大統領は(最高指揮官ではなく)"最高分断官"だ。ドナルド・トランプを倒すのが最も重要なことだ」と述べ、トランプ氏への対立姿勢も鮮明にした。

トランプ氏の対中政策にも反論し「中国は高速通信『5G』の敷設やAIの習得、インターネットの新たな国際標準づくりで立ち止まることはないだろう」と指摘した。
「追加関税が唯一の解決策ではない。21世紀型の戦略が求められるが、トランプ氏の施策はすべて古い」と保護主義的な通商政策に批判を強めた。

https://r.nikkei.com/article/DGXMZO44997520Z10C19A5FF8000