韓国のムン・ジェイン(文在寅)大統領は、10日で就任から2年となりました。北朝鮮との関係改善が足踏みする一方、
雇用環境の悪化などで経済政策への批判が強まっていることを背景に、支持率は47%と就任当初に比べ
半分近くまで下がっていて、厳しい政権運営を迫られています。

ムン・ジェイン大統領はおととし5月、パク・クネ(朴槿恵)前大統領の弾劾を受けて前倒しで行われた大統領選挙で
勝利し、就任してから10日で2年です。

世論調査機関「韓国ギャラップ」の発表によりますと、ムン大統領の支持率は47%と、就任当初に達した84%に比べ
半分近くにまで下がっています。

支持する理由として依然、最も多いのが、去年3回行われた首脳会談による「北朝鮮との関係改善」です。

しかし、2月の米朝首脳会談が非核化をめぐって物別れに終わって以降、南北関係も足踏みしており、
北朝鮮が9日再び飛しょう体を発射したことで対話再開の見通しは一段と不透明になっています。

一方、支持しないと答えた人の4割は「経済政策への不満」を理由に挙げていて、最低賃金の引き上げに伴う
雇用環境の悪化などに批判が強まっていることがうかがえます。

来年4月に総選挙を控えたムン大統領にとっては、5年の任期の折り返しにあたることしが正念場となりますが、
日本との関係悪化を含め課題が山積する中で、厳しい政権運営を迫られています。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190510/k10011911401000.html