麻生太郎財務相は2日、訪問先のフィジー・ナンディで中国の劉昆財政相と会談し、途上国に対する
中国の過剰な投融資に苦言を呈した。会談後の記者会見では、返済の滞った途上国がインフラを
中国に明け渡していることについて「サラ金(消費者金融)の多重債務と同じだ」と批判した。

 中国のインフラ投資では途上国が「債務のわな」に陥ると指摘され、スリランカでは南部ハンバントータ港の
運営権を中国側が99年間握ることになった。麻生氏は同港を引き合いに「(途上国は)常識はあっても
知識がない。うまい話に乗せられ、後で気が付いたら、えらい高い金利で返せなくなったりする」と会見で述べた。

 中国がアジア開発銀行の支援から「卒業」する道筋を早くつけるよう、劉氏に求めたことも会見で明かし
「(国際的に)中国はお金を貸す側の立場。都合の良い時に(借り手の)途上国の顔をするのはだめだ」と語った。
(共同)
https://www.sankei.com/world/news/190502/wor1905020032-n1.html