トランプ大統領、対中関税引き上げ延期−協議でかなりの前進
トランプ米大統領は24日、米中両国が同日終了した貿易協議で「かなりの前進」を遂げたのを受け、中国の習近平国家主席と会うことができるまで、中国製品に対する関税引き上げ回避の交渉期限を延期すると述べた。
大統領は「米国が中国との貿易協議で知的財産権保護と技術移転、農業、サービス、通貨や他の問題を含めて重要な構造問題でかなり前進した」とツイート。
「こうした非常に生産的な協議の結果、私は3月1日に予定していた米国の関税引き上げを延期する」と表明した。
トランプ大統領は、米中協議で一段の進展があれば、自身がフロリダ州に所有する会員制高級リゾート
「マールアラーゴ」で習国家主席と会談し、合意を取りまとめる計画だとしたが、具体的な日程や期限をどの程度延長するのかには言及しなかった。
米株価指数先物は大統領のツイートを好感して上昇し、米S&P500種先物は日本時間午前8時20分時点、0.3%高となった。オフショア人民元は0.2%高の1ドル=6.6936元となった一方、円相場は0.1%下げた。
今回の米中協議は当初、22日で終了する予定だったが、中国の劉鶴副首相はワシントンでの協議を2日間延長。
ムニューシン米財務長官は22日、マールアラーゴで米中首脳会談を3月下旬に行う暫定案を詰めていると明らかにしていた。
米通商代表部(USTR)は今週、対中関税引き上げ延期を正式に命じる方針だ。
投資家は米中貿易摩擦が悪化すれば、既に鈍化の兆候が見られる世界経済の成長を損ないかねないと憂慮していたが、トランプ政権が3月1日としていた
中国製品2000億ドル(約22兆1500億円)相当に対する追加関税率引き上げを回避するための交渉期限を延長したことで、こうした懸念が和らげられることになる。
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-02-24/PNGDWH6JTSE801