日本の光通信速度、23位に転落 5Gの足かせに

日本の通信環境が悪化している。日本経済新聞が各国の光回線など高速固定通信の速度を調べたところ、
経済協力開発機構(OECD)加盟36カ国中、日本は2015年の7位から18年は23位に転落したことが分かった。
大容量動画の普及に設備増強が追いつかず、夜は東南アジア主要国より遅い。次世代通信規格「5G」が始まれば、
光回線を通るデータも爆発的に増える。混雑を放置すると産業競争力が落ちていく。

https://www.nikkei.com/content/pic/20190215/96958A9F889DE6E2E4E2EAE0E1E2E0EBE2E3E0E2E3EB819A93E2E2E2-DSXZZO4131606015022019000000-PN1-2.png

■データ通信量が急膨張

米グーグルや米プリンストン大が加わる通信速度の計測計画「M―Lab」が無償公開する10年以降のデータを活用。東大の協力を得て、
199カ国・地域の2億3千万件のデータを国・時間別に抽出・分析した。そこから日本の失速ぶりが鮮明に浮かんできた。
日本の速度(日中平均)は光回線への移行が進んだ15年12月に毎秒14メガ(メガは100万)ビット台でピークに達した。
2時間の高精細映画を約50分で取り込む速さだ。当時はデンマークやオランダなど上位5カ国と拮抗したが、
成長が止まり18年1〜4月は12.6メガビットにとどまった。デンマークやスウェーデンは40メガビット前後を記録し、米国や英国も日本を追い越した。

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■夜間は急減速

日本は動画視聴が増える夜間に急減速する。午後10時台は5メガビット台と午前の4分の1。OECD以外と比べても、日中平均が10メガビット未満の
ロシア並みで、夜はタイやマレーシアにも劣る。台湾やシンガポールは日中平均でも日本を抜いた。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO40608230Z20C19A1SHA000/

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