国連総会のエスピノサ議長は、日本が常任理事国入りを目指す国連の安全保障理事会の改革について
「1945年の世界を反映したままだ」と述べて、秋の国連総会までに改革で進展を得るよう
各国に訴えました。

国連の安保理改革は、2009年から国連総会で具体的な政府間交渉に入り、ことしの交渉が29日、
ニューヨークの国連本部で非公開で始まりました。

安保理改革をめぐっては、日本、ドイツ、インド、ブラジルの4か国の常任理事国入りを目指すG4、
アフリカの常任理事国枠を求めるアフリカ連合、それに、拒否権の抑制などを主張する
グループがあり、対立が続いています。

これについて、国連総会のエスピノサ議長は、交渉の冒頭で、「総会が改革の必要性を打ち出してから
20年以上になるが、安保理の構成は1945年の世界を反映したままだ」と発言し、
秋の総会までに意味のある進展を得るよう各国に訴えたということです。

交渉では、対立が解けていない各グループの論点を整理し、交渉の基礎となる文書を作成できるかが
焦点となっています。

日本の川村国連次席大使は、交渉の席で、常任理事国の増加を目指す立場からアフリカ案に
理解を示したうえで、「妥協の精神で、確かな成果をもたらすよう、共に取り組まなければならない」
と述べ、交渉をリードしていく姿勢を強調しました。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190130/k10011796541000.html