捜査協力の見返りに刑事処分を減免する日本版「司法取引」が初適用されたタイの発電所建設を巡る
贈賄事件で、不正競争防止法違反(外国公務員への贈賄)罪に問われた三菱日立パワーシステムズ
(MHPS)元執行役員、錦田冬彦被告(63)と元部長、辻美樹被告(57)の論告求刑公判が15日、
東京地裁(任介辰哉裁判長)であった。検察側は2人に懲役1年6月を求刑した。

両被告は起訴内容を認めている。
弁護側は「自己の利得を目的とした犯行ではない」などとして寛大な判決を求め結審。
判決は3月1日に言い渡される。

ほかに同罪で起訴された同社元取締役の内田聡被告(64)は「共謀して金銭を供与した事実はない」
と無罪を主張している。

検察側は論告で「違法性を認識しつつ賄賂を供与しており、結果は重大だ」と指摘。
内田被告の了承の下、多数の関係者が金銭の用意などで協力していた組織的な犯行だとして、
「関係者のコンプライアンス意識の欠如は顕著だ」と批判した。

https://www.nikkei.com/article/DGXMZO4000271015012019CC1000/