公道カート「マリカー」は日本人に嫌われたままでいいの? 外国人に大人気、インバウンドめぐるギャップ

人気ゲームのキャラクターのコスチュームに身を包んだカート集団が、東京都内などの街中を走り回る――。
そんな場面に遭遇したことはないだろうか。一般に「公道カート」と呼ばれ、レンタルツアーのサービス「マリカー」が、
任天堂から提訴されるなど、世間の注目を集める。

インバウンド(訪日旅行)のアクティビティとして、公道カートの人気が非常に高まっている。
一方で、地元の日本人からは「危険だ」「禁止にしろ」などと、冷たい視線が向けられている。
日本人からは見えにくい、「マリカー」の実態はどのようなものだろうか。(編集部・山下真史)

●「マリオ」のコスプレを貸し出して、任天堂から訴えられる

まずは、任天堂から提訴された「MARIモビリティ開発」(旧マリカー社)について調べてみた。
同社は2015年6月、設立。東京・品川、秋葉原のほか、大阪、沖縄などの各店舗がレンタルサービスを展開している。
当然のことだが、任天堂とは、まったく関係がない。

マリカーの日本語サイトは閲覧できなくなっているが、ウェブページをキャッシュとして保存するサービスで確認すると、
任天堂のキャラクター「マリオ」をはじめとして、「アイアンマン」(マーベル)、「クッキーモンスター」(セサミストリート)など、
100種類以上のコスチュームを、カート利用客が借りられる。

さらに「スーパーマリオのコスプレをして乗れば、まさにリアルマリオカート状態!!みんなで公道カートを楽しんじゃってください!」
といった誘い文句も掲載されていた。イケイケのように思えるが、2017年に入り、一転してピンチに陥ることになる。

任天堂が同年2月、旧マリカー社がマリオやヨッシーなど、キャラクターのコスチュームを貸し出して、
そのコスチュームが写った画像や映像を許諾なしに宣伝・営業に利用するなどしていることが、
不正競争行為にあたるとして提訴したのだ。1審・東京地裁は昨年9月、旧マリカー社に対して、
損害賠償1000万円を命じたが、同社は判決を不服として控訴している。

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https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190112-00009085-bengocom-soci