【北京=安藤淳】十日付の中国紙、新京報によると、中国インターネット視聴番組サービス協会は九日、
ネットで発信されるすべての短編動画や評論に放送前の審査を義務づける管理基準を発表した。
不倫や指導者の侮辱など百項目の禁止事項も示した。

 昨年十一月には国家インターネット情報弁公室が、「自媒体」と呼ばれる個人が比較的自由に発信できる
メディアを九千八百以上閉鎖させたと発表。中国当局は「自媒体」を含むネットメディア全体の言論統制を
強めている。

 協会基準によると、各メディアは制作する動画数に応じて定めた人数の審査員を配置し、地方政府の
メディア管理部門での研修を受けさせると規定。一週間に三回違反した場合はブラックリストに入り、
違反内容によって一年、三年、永久の放送禁止期間を設けた。

 禁止事項には、国歌や指導者、英雄の侮辱や台湾独立など民族団結の破壊、侵略戦争美化やテロ行為の
扇動以外に、自殺ゲームや動物虐待、不倫なども含まれた。またキスや入浴シーンのクローズアップや
「非正常な性関係の流布」なども細かく規制する。

 これに対しネット上の書き込みでは「新時代の文化大革命だ」「改革開放に逆行」など強い反発が
広がっている。
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/list/201901/CK2019011102000127.html