全国の警察が昨年1〜11月に受理した110番通報の約2割は緊急性がない内容の通報だった。10日の「110番の日」を前に警察庁が発表した。
 同庁は事件事故や人命救助など緊急性が高いもの以外は「警察相談専用電話」(#9110)の利用を呼びかけている。

 受理件数は835万9712件で、前年同期より15万3210件(1・9%)増えた。うち、緊急性がない通報は160万3721件で全体の19・2%。
 ここ数年は1年間に2割程度で推移している。「新しく電話を買ったので試してみた」「家の中のゴキブリをどうにかしてほしい」などのほか、虚偽の事件通報もあった。
 警察は通報が悪質な場合、偽計業務妨害や軽犯罪法違反(虚偽申告)容疑で摘発している。

 緊急の対応が必要な通報の中で最も多かった事案は「交通関係」で、全体の33・7%を占めた。地震や台風、豪雨などの災害が多発した昨年の状況を反映し、「災害関係」の通報が9万3001件に上り、約3割も増えた。

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