韓国企画財政部(省に相当)の事務官だったシン・ジェミン氏が3日に自ら命を絶とうとしたが未遂に終わった。シン氏が書いたとみられる遺書には「死ねば私の言葉を信じてもらえるだろう」との一文があった。

シン氏が暴露したのは「政府による民間企業への人事介入」と「国債の発行を指示し国の借金を増やしたこと」だった。
これに対して大統領府と企画財政部はいずれも強く否定し、シン氏を検察に告発した。
与党・共に民主党からは「いかれたやつ」と言われ、現政権の支持者らは「塾の講師になって金を稼ぐため、ノイズマーケティングをしている」などと個人攻撃をしている。
するとシン氏は「私が死ねば信じてもらえるだろう」と考え自殺を企てたのだ。

シン氏は遺書の中で「非常識な政策決定はすべきでない」と主張した。シン氏が本当に訴えたかったのはこれだけだ。
現政権は前政権が無能だったと見せかけそれを際立たせるため、国の債務比率を意図的に高めようとしたが、これこそ常識的に考えて到底納得できない非常識的な政策決定だ。
シン氏によると、キム・ドンヨン経済副首相(当時)は「2017年のGDP対比国家負債比率を下げてはならない」と担当の次官補に指示したという。
また39.4パーセントという負債比率については「もっと高くせよ」とキム副首相は求めたそうだ。
国の借金は税をより多く徴収して返済すべきだが、大統領府は逆に借金を増やすよう指示したのだから、その指示を受けた時に常識的な考えを持つ政府職員ならどう考えただろうか。
ところが大統領や政府・与党がいずれもシン氏の主張を否定すると、シン氏は「国債問題は私が担当していた」と証言した。これ以上どんな説明が必要だろうか。

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