JKビジネスを天国と呼ぶ「売春」女子高生たちの生の声

<地道な取材力で引き出された、「エンコーする」女子高生たちの本音。彼女たちは「被害者」ではなかったと『裏オプ』の著者は記す>

(中略)

今回のテーマは「裏オプ」。この言葉は知らなかったのだが、著者によればそれは「裏オプション」の略語だ。リフレ店などのJKビジネス(女子高生が個室で簡易マッサージを行うサービス、
「リフレ」はリフレクソロジーの略)にはメニュー表があり、添い寝やハグといったオプションが用意されているが、裏オプは文字どおり、メニュー表にはない「裏のプレイ」。多くの場合、本番などの性行為を意味するのだという。

その原点は、リフレ店のオプションサービスとして2012年ごろに登場した「JK散歩」と呼ばれる店外デートだ。私服でのデートに応じる店も多く、傍目には"仕事中"とはわからないため、警察や周囲の目を気にすることなくラブホテルに行くことができたというわけだ。

ただし2014年にJKリフレから18歳未満が締め出されてからは、摘発逃れのために業態が細分化。ハグや添い寝など少女との接触行為が規制の網にかかると、需要の高いアンダー(18歳未満の少女)を使って荒稼ぎを目論むオーナーが、散歩だけを独立させた店を次々と誕生させたのだ。

そうなれば、表向きは接触プレイがなかったとしても、裏側で本番などの性サービスが横行するようになるのは当然の成り行きだった。いつ摘発されてもおかしくない状況下、
短期間で荒稼ぎしようと、客が払うプレイ代はまるまる店の取り分とし、女の子には「エンコーして稼げ」とするシステムを採用する店が増加したというのである。

この場合、経営者にとっては「買春客を紹介してやっている」という身勝手な理屈が通ることになる。もちろんそれも問題なのだが、さらに深刻なのは少女たちの感じ方かもしれない。彼女たちの中には、「うちらアンダーを雇ってくれる」と甘んじて受け入れた側面があったというのである。

https://www.newsweekjapan.jp/stories/culture/2018/12/jk-2.php