「Aurex(オーレックス)」と聞いてピンと来た人は、きっと古くからのオーディオファンであろう。
かつて東芝が発売していたオーディオ機器ブランドだが、一時途絶えた後、2016年3月に東芝ライフスタイルグループの
オーディオ機器会社である東芝エルイートレーディングから復活した。ブランド復活の第一弾は、ハイレゾ(ハイレゾリューション)
音源の再生に対応したCDラジオ「TY-AH1000」。そして第2弾が、18年に発売された「TY-AK1/同AH1」である。

 いずれもハイレゾ相当の音源の再生に対応したもので、3月に発売された「TY-AK1」はカセットテープ対応のCDラジカセ、
4月に発売された「TY-AH1」はBluetoothのワイヤレス再生対応CDラジオ。中でも「TY-AK1」は、
カセットテープの音源をハイレゾ相当の音質に再生できることから、発売と同時に話題となり、販売をけん引。2モデル合わせて1500台という
目標をクリアしそうな勢いで売れている。
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現在、多くの人がスマートフォンで音楽を聴いていると思うが、実はラジカセも一定の市場規模を維持している。
市場を支えているのは主にシニア世代で、使用目的は大きく2つあるという。

 1つめは、シニア世代が大好きな演歌歌手の曲をカセットテープで聴いたり、カラオケの練習や録音に使ったりしている。
そのために、マイク端子の搭載はもちろんのこと、カラオケを聴きながら自分の歌をカセットテープに録音することができる
ダブルカセットタイプが、東芝エルイートレーディングから発売されている。

 2つめは、主に50代が青春時代に録音したカセットテープを聴いている。過去に録音したカセットテープを大切に保管している人たちが
ラジカセを買い求めているのだ。カセットテープを再生できるハードウェアが減少してきていることを踏まえ、カセットテープから
SDカードやUSBメモリーにダビングできるラジカセを、同社では開発している。
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