それどころか、数人の外国人からは驚くような感想を聞いた。

 それは、この先もっと外国人が入ってくると、もっと大久保は変わっていきますね、といった趣旨の質問を投げたときだった。

 5歳のときから大久保地区で暮らす、30代の中国籍の男性は「僕は、日本が逆に外国人に汚染されてしまうんじゃないかと心配です」と苦笑した。

 汚染という言葉も刺激的だが、そんな排外的な懸念を外国人である中国の人が語っていることにも驚いた。それはどういう意味なのか。さらに尋ねると、彼はこう答えた。

「日本に長く暮らしていると、日本のよさはすごくわかる。落ち着き、おもてなし、慎み深さ。私は子どもの時から日本に来て、そういう部分を自然と教わりました。これはいま中国に行っても習得できないことです。
だから、この先、外国人が一気に多くなると、そういう日本のよさが伝わらないのではないか。むしろ彼らの文化に侵食されてしまうんじゃないか。そう心配してしまうんです」

 この取材を通じて、さらに驚かされたのは、そんな日本に親和感を抱いている大久保の外国人の子どもは少なくなかったことだった。


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