外国人労働者の受け入れ問題が国会で活発に議論されるようになり、注目を集めている場所がある。

それは埼玉県・川口市「芝園団地」だ。

東京駅から電車で30分、JR蕨駅から徒歩で10分。約40年前に出来たこの団地には、建物が全部で15棟。広大な敷地は外から隔離され車の進入も禁止。
総戸数は2,454というマンモス団地だ。敷地内にはスーパーマーケット、商店街に郵便局、幼稚園、診療所と生活に必要な物が多く揃っている。

だが、敷地内を歩くとあることに気付く。団地内のあちこちで中国語が飛び交っているのだ。
実は芝園団地の住民の6割が外国人で、その大半が中国人。報道プライムサンデーでは、今注目を集めるこの団地を取材した。

団地内にある食材店には中国の調味料や、中華料理の材料がずらりと並んでいる。中華料理店のメニューも日本語と共に中国語が表記されている。まさに埼玉のチャイナタウン。

なぜこうなったのか。

かつてベビーブームで乱立した郊外の大型団地だったが少子化が進み、多くの団地が居住者の減少に悩まされた。それは芝園団地も同じだ。川口市に聞くと、
行政として外国人受け入れを積極的に進めるような政策をしているわけではないというが、一方で、外国人が増えること自体は、労働力の観点や、生活の拠点を
しっかりと置いて果たすべき義務を果たすのであれば、歓迎だという。

ではなぜ中国人は“芝園団地”を選んだのか。
団地に暮らす中国人たちによると、日本にいる中国人には有名な街で、「知り合いが住んでいるので紹介してくれた」「住民が中国人の方が多く、駅も近くて中国の店がたくさんある」
「UR賃貸で物件保証人がいらないから」など、中国人同士の口コミで集まっているようだ。

https://www.fnn.jp/posts/00389710HDK