全国のご当地キャラクターが集う「ゆるキャラグランプリ(GP)2018」で、三重県四日市市が、市のマスコットキャラクター「こにゅうどうくん」をグランプリにしようと、市職員を動員して組織票を投じていることが、毎日新聞が入手した内部資料で判明した。

フリーメールなどのアドレスでIDを大量取得し、票数を稼いでいた。
職員は部局ごとに投票を割り振られており、「度を越している」と疑問視する声も内部から上がっている。【松本宣良】

ゆるキャラGPは8月1日から投票受け付けを開始。
今月17、18日に東大阪市で開催されるイベントでグランプリが決まる。

11月1日時点で2267万票が寄せられ、自治体のキャラクターが競う「ご当地部門」は1位がこにゅうどうくん、2位は福岡県大牟田市の「ジャー坊」、3位は大阪府泉佐野市「一生犬鳴!イヌナキン!」で、この3体が他を大きく引き離して接戦を繰り広げている。

毎日新聞が入手した四日市市の内部資料によると、担当の観光交流課が万単位のメールアドレスを各部局に割り振り、多い部局では3000超に達した。
本来はアドレスごとに割り振られたIDで1日1回投票できるルールだが、同市では部局ごとに連日大量の投票をしている。

市関係者によると、8月末から管理職を集めた会議が開かれ、投票指示が本格化した。初会合で森智広市長は「私は8月に1日30票投票した。9月から10票積み増す」と発言。担当課長も「IDを1万個は持っている。どしどし渡したい」と述べた。
各部局は投票に追われており、管理職の一人は「投票で勤務時間を割かれている。税金で働いている身なのに、明らかにエスカレートし過ぎだ」と悲鳴を上げる。

https://mainichi.jp/articles/20181109/k00/00m/040/195000c
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