9月25日に行われた緊急研修でグループ討論をする熊本市の教職員
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 熊本県内で教職員の懲戒処分が相次いでいる。
県教育委員会と熊本市教委を合わせた本年度の処分者は14人に上り、既に昨年度の3倍を超えた。
目立つのはわいせつ事案で、中には児童が被害者となった悪質なケースも。
両教委は教員への研修を進め、再発防止に力を入れている。

 「アダルトビデオを見て興味を持ち、誰かに触ってもらいたいと思うようになった。やってはいけないと半分思いながらも自分の欲求からしてしまった」

 9月21日、熊本地裁201号法廷。初公判で被告人質問に立った県内の元公立小教諭の男(46)が打ち明けた。
男は2015〜16年に複数回、当時13歳未満の女児に身体の一部などを触らせるなどしたとして強制わいせつなどの罪に問われた。

 男は今年6月に別の女性への盗撮容疑で逮捕(後に不起訴)され、捜査の過程で強制わいせつなどの余罪が浮かび上がった。県教委は7月、男を懲戒免職処分にした。

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 県教委は本年度、男のほかに女子高校生への淫行容疑で逮捕された男性教諭ら9人の懲戒処分を発表。
昨年度(4人)の2倍を超え、県教委は「非常事態」を宣言している。
熊本市教委も本年度、会員制交流サイト(SNS)で知り合った女子高校生にわいせつ行為をした疑いで逮捕された男性教諭など5人を懲戒処分。
12年度の政令市移行後最多という「危機的な状況」(市教委)だ。

https://www.nishinippon.co.jp/nnp/kumamoto/article/457739