大阪府警富田林署から樋田淳也容疑者(30)が逃走して、1か月半が経過したが、いまだに行方は知れず。府内の駅などに樋田容疑者の等身大パネル、ポスターを設置し、情報提供を求めている。

「樋田容疑者の立ち回りそうなところは、軒並み、捜査している。しかし、いっこうに消息がつかめない。これまで、大阪周辺を集中的に捜査していたが、
今春に樋田容疑者が出所してから、関東方面でも生活していた痕跡があり、範囲を拡大して捜査している」(捜査関係者)

 そんな中、「樋田容疑者を逮捕か」と色めき立つ事件があった。

 9月9日午後5時43分ころ、電気店街、オタクの聖地としてしられる、大阪・日本橋。

 その繁華街で、突然、怒声がこだました。

「男性同士が言い合いをしていて『こらぁ』『お前、やっただろう』などとすごい権幕だった。そして、殴り合いになり、背格好の大きな男が別の男を転倒させて馬乗りになって、
何発か殴って、今度はビルに体を押し付けて殴りかかり、逃走。すぐに警察が駆け付けて、パトカーも駆けつけて騒然となっていた」

 とその場に偶然、居合わせた目撃者はそう振り返る。

「しばらくすると、これだけの騒ぎだ、逃走した男は刺青があったらしいなどと話す人もいて、樋田容疑者が逮捕されたんだろうと、大騒ぎになった」(前出の目撃者)

 だが、犯人は樋田容疑者ではなかった。逮捕されたのは、なんと和歌山県警の巡査、成瀬真向人容疑者(22)。

 成瀬容疑者が、大阪メトロ日本橋駅の階段で、若い女性のスカートにスマートフォンを差し入れて、盗撮しようとしていた。それを見つけた、29歳の男性が、

「何をやっているんだ」

 と問い詰めたところ、成瀬容疑者は逃走。そして、前述のように殴り合いになったという。

「成瀬容疑者は、男性を殴ったあと、現場からすごい勢いで逃走。しかし、成瀬容疑者ものとみられるリュックサックが残されていた」(捜査関係者)

 成瀬容疑者は大阪の大学から、和歌山県警に入った。今春に入校した警察学校に通っており、10月1日が卒業予定だったという。

 大学時代は、合気道部で全国大会でも活躍したという成瀬容疑者。殴られた男性は、右ひじや右膝などに全治9日の打撲を負ったという。

「捕まえてみれば、巡査とはびっくりだった。お手柄ではあるのだが、『これが樋田だったら…』とうちのお偉いさんはため息ばかりだ」(捜査関係者)

 樋田容疑者は何処へ……。(今西憲之)https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180923-00000006-sasahi-soci&;p=2